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就労ビザとは
就労ビザとは 日本で行う活動内容に応じた在留資格のうち外国人の方が日本で働くことを目的とした在留資格の総称です。ここでは、就労ビザの種類と一般的な就労ビザの取得手順について説明します。
就労ビザの種類
就労ビザには、次の16種類あります。
1 教授
2 芸術
3 宗教
4 報道
5 経営・管理
6 法律・会計業務
7 医療
8 研究
9 教育
10 技術・人文知識・国際業務
11 企業内転職
12 介護
13 興行
14 技能
15 特定技能
16 技能実習
就労ビザの取得手順
日本の就労ビザを取得するための基本的な流れは以下の通りです。
雇用契約の締結
日本国内の企業または組織との間で雇用契約を締結します。この契約はビザ申請プロセスの基礎となります。
在留資格認定証明書の申請
雇用主または申請者が、日本国内の入国管理局へ在留資格認定証明書(COE)の申請を行います。この証明書は、申請者が日本での就労に必要な資格を有していることを示すものです。
審査期間
在留資格認定証明書の審査には数週間から数ヶ月かかる場合があります。審査期間は申請内容や時期によって異なります。
在留資格認定証明書の受領
審査に通過すると、在留資格認定証明書が発行され、申請者または雇用主に送付されます。
ビザ申請
在留資格認定証明書を受領した後、申請者は最寄りの日本大使館または領事館にて就労ビザの申請を行います。この際、在留資格認定証明書の他に、パスポート、顔写真、申請書類、および場合によっては追加の書類が必要になります。
ビザの発給
大使館または領事館での審査を通過すると、就労ビザが発給されます。ビザがパスポートに貼付され、申請者は日本入国の準備を整えます。
日本入国
ビザを持って日本に入国後、空港または港の入国審査にて、在留資格が確認され、在留カードが交付されます。
市区町村への住民登録
日本に到着後、14日以内に住む地域の市区町村役場で住民登録を行い、在留カードの住所欄に住所を記載してもらいます。
このプロセスは一般的なものであり、特定の就労ビザや個々の状況によっては、追加の手続きや異なる要件が適用される場合があります。常に最新の情報を得るために、日本の入国管理局のウェブサイトや日本大使館・領事館に確認することが重要です。
就労ビザの取得が難しいと言われる理由
就労ビザの取得は難しいと言われます。その原因には以下のような理由があります。
職種が限定されいる
日本の就労ビザは特定の職種に限定されており、それ以外の職種では就労ビザを取得することができません。例えば、技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、技能実習生など、特定のカテゴリーに該当する職種のみが対象となります。このため、ビザの対象外となる職種では就労が認められません。
学歴や実務経験、日本語能力が要求される
多くの就労ビザカテゴリーでは、申請者がその分野で高度な専門性や特定のスキルを有していることが求められます。例えば、高度専門職ビザ(Highly Skilled Professional Visa)では、ポイント制を通じてその専門性を評価されます。これに足るスキルや経験がない場合、ビザの取得が難しくなります。また、日本で就労するためには、一定レベルの日本語能力が求められる場合が多いです。特に、日本国内の企業で働く場合、ビジネスレベルの日本語が必要となる職種もあります。日本語能力が不足していると、就労ビザの取得が難しくなるケースがあります。
申請者本人と雇用主に必要書類があり厳格な審査がされる
日本政府は就労ビザの審査において、申請者の背景や資格、雇用契約の内容などを厳格に評価します。不正確な情報や不十分な書類が提出された場合、ビザの発給が拒否される可能性があります。雇用主は、申請者のために必要な書類を準備し、申請プロセスをサポートする必要があります。雇用主がこのプロセスに不慣れである場合や、サポートを提供する意欲が低い場合、ビザの取得が困難になることがあります。
就労ビザの申請ができるの人
就労ビザの申請ができる人は次のとおりです。
申請者本人
外国人労働者自身が、自らの就労ビザを申請することができます。申請者は、必要な書類を集め、日本の大使館や領事館に提出するか、または日本国内での在留資格変更や在留期間更新を申請することが可能です。
雇用主
申請者を雇用する日本の企業や組織が、労働者に代わって就労ビザの申請を行うことがあります。特に、在留資格認定証明書(COE)の申請は、雇用主が日本国内の入国管理局に対して行うことが一般的です。
弁護士
法律の専門家である弁護士に、ビザ申請の代行を依頼することができます。弁護士は、法律的なアドバイスを提供し、複雑なケースの解決や書類の準備、手続きの代行を行います。
行政書士
日本における行政書士は、ビザ申請を含む各種行政手続きの専門家です。書類の準備や申請手続きのサポート、代行を行い、申請者や雇用主を支援します。
申請者本人や雇用主が手続きに不慣れな場合には、専門家のサポートを検討することが推奨されます。
専門家に依頼するメリット
就労ビザの申請プロセスは、複雑で時間を要します。弁護士や行政書士などの専門家に依頼するメリットがあります。
書類の正確な準備と手続きの迅速化
ビザ申請に必要な書類は多岐にわたり、提出書類に不備があると申請が遅れたり、拒否される原因となります。専門家は必要書類を正確に準備し、申請者が要件を満たしていることを確認します。経験豊富な専門家は、申請プロセスをスムーズに進めるためのノウハウを持っています。これにより、手続きの遅延を避け、より迅速にビザを取得することが可能になります。
問題発生時のサポート
申請プロセス中に問題が発生した場合、専門家は適切な解決策を提案し、問題を解決するための支援を提供します。また、拒否された場合の再申請戦略の立案も行います。